【序言】 一般に「しみ」と巷で呼ばれているものなかには、色調(黒色、褐色、青色など)や大きさ・形状も様々な先天性あるいは後天性の疾患、炎症後に生じた色素沈着、時には皮膚悪性腫瘍などの場合もある。
従って、「しみ」と言っても多種類の疾患があるため、正確な診断をしてから各疾患に応じた治療方法を選択する必要がある。
また、「しみ」の疾患が複合している場合もあるため、多種類の治療方法を要することもある。
さらに、「しみ」の初期症状においては類似症状が多いため、「しみ」のなかのどの疾患か判別に苦慮することもある。
上記のように、「しみ」にはかなり多数の疾患があるため、下記に頻度の高い疾患を列挙し、その症状や治療法について解説する。
一方、「しみ」を形成する各疾患に関する詳細な機序は不明な点も多いが、一般的な「しみ」の発生機序の解説もしたので、ご参考下さい。
品川シーサイド皮膚・形成外科クリニック 中野峰生 |